「ラーメンズ」の小林賢太郎氏は、「小林賢太郎戯曲集」というストレートな名前の戯曲集を4種類出しています。
舞台のいくつか分を1冊の戯曲*1スタイルにしているもの。
4種類のうち、私は2種類しか持っていない…
その中で、「椿」「鯨」「雀」という漢字1字題の3公演が纏まった戯曲集があるのだけれど、1つだけ戯曲化されずに割愛されているものがあるんです。
それがタイトルにある、第9回公演『鯨』での「count」。
観客のリアクション、良すぎ!
こんだけ反応してくれたら、演じている側は嬉しいだろうな。
観たら、戯曲化できない理由がわかるよねー。
セリフらしいセリフはなく、戯曲にムリヤリしても状況の描写に終始してしまうし、最後のオチはつぶさに文章で説明されては興醒めだもん。
戯曲集を買ってから、この「count」がどんな作品なのか気になってモヤモヤしていたのを覚えています。
「千葉滋賀佐賀」や「不思議の国のニポン」、「採集」なんかが有名でスポットが当たりやすいけれど、地味にコレも好きな作品の一つです。
2回目の「一人と一つ」での硬直の演技には小林賢太郎イズムを感じるし、
「1頭」のときのなんとも言えない表情は嫌でも印象に残るでしょ。
カメラも顔面アップだし。
*1:演劇の脚本や台本の形式で書かれたもの、またはそのもののこと。