先日、ラーメンの鬼と呼ばれた、故・佐野実氏の最後のお弟子さんのお店『らぁ麺 すぎ本』を訪問しました。
『らぁ麺 すぎ本』で食べ終わった後の帰り道、その源流である故・佐野実氏の味はどんなものだろうかと好奇心が湧きました。
お昼のピーク時と重なって、既に遠巻きから行列が確認できました。
当然、王道の「醤油らぁ麺」を注文。
食べてみた感想としては、私個人は『らぁ麺 すぎ本』さんの方が好きでした。
巷では『支那そばや』は賛否が分かれる店として有名で、
- 私語厳禁・香水禁止などのルールが厳しすぎる
- 一杯への拘りが強い分の価格設定だが、値段の割に印象に残らない
などが理由として挙げられています。
前者については、おそらく佐野氏が存命で現場で現役バリバリのときのルールでしょう。
今回の訪問ではそこまでの厳格なピリついた雰囲気はありませんでした(感染防止のために黙食は徹底されていましたが)。
後者については、首肯してしまう部分があるのは否めません。
丁寧ですし、具材も美味いし、器も拘っています。
しかし、正直な印象としては「完成度が高めな普通の中華そば」でした。
雷に打たれたようなもの凄い感動などはありません。
もし仮にコレが当時の味のままなのだとしたら、ここからお弟子さんをはじめとしたラーメン屋が進化させていったのが現在なのでしょう。
いわば「基準の味」ということなのであれば納得です。
もし仮に存命当時より味が落ちているとしたら...(決してそんなことはないと思いますが)、佐野氏が存命だったときの味を堪能したく思います。
私はこの「醤油らぁ麺」を食べた際に気持ちの整理がつかず、仕事終わりの夜に今度は「塩らぁ麺」を食べることにして再訪問しました。
なるほど確かに醤油のときと器が異なります。
私の個人的な好みでは、塩らぁ麺の方が好きです。
あっさりとした淡麗スープではありますが油分もコクもあり、そこへ仏手柑(ブシュカン)のさっぱり酸っぱい爽やかさが舌上に乗ってきます。
一日で醤油と塩のラーメンを1杯ずつ、計2杯食べてしまいました。
またいろいろなラーメン屋さんを訪問する活力を『支那そばや』から得ました。
店の外観
昼時だと20分くらい待ちました。
夕方~夜の時間帯であれば、待ち時間なくすぐに食券を購入し席へ案内されました。