「直前の模試がE判定でも受かるヤツもいれば、A判定でも落ちるヤツもいる」
要するに、勝負は最後までどう転ぶかわからないのだな、ということを改めて感じただけ。
お仕事してきたよ。
2019年3月10日は東大の合格発表日だった*1。
日曜日だけれども、この日は高校生を指導している教育関係者なら忙しい日。
予備校や学習塾の講師ならびに職員は実績集計などで終日稼働する。
塾・予備校や高校の先生の中には当然、当日直接生徒から合否結果の連絡をもらった人もいるはず。
発表時間は12:00なのだが、時間前にはやはりソワソワしちゃうものだ。
「今年は何人受かるだろうか?」
「自分の母校から今年も東大はでるかな?」
「アイツは果たして合格してるのか?」etc...
合否確認を発表と同時にスムーズに行うためには、当然2次試験受験者の一覧を手元に置いておく必要がある。
いや~、一覧表は個人情報満載だから、トイレに置き忘れようものならクビが飛んじゃう!
取り扱い注意!
その一覧表には受験番号や氏名の他に「出身高校」「非卒/既卒」、直前の模試の判定による「見込み」等々が載っていた。
仕事を終えて、合否結果が判明した時点でシュレッダーにかけるのだが、合否を反映させた一覧表から得られる情報がやはり貴重だったので、暫く眺めていた。
感想を忘れないうちにメモっておく。
感じたこと1:既卒が強い
いわゆる浪人生。
1次のセンター足切りを突破している浪人生は、少なくとも東大を受験する覚悟がある者たちで、闘う上での最低限の実力を有しているから当然と言えば当然か。
「なんちゃって東大受験浪人生」は1次で足切りを食らうだろうし、現役生よりも多く準備期間を確保しているのだから。
さて、大学入試は現在過渡期真っ只中であるから、いつまでも浪人はしていられない。
だからこそ首都圏の中堅私大が難化している。
それでも第一志望を諦めない浪人生や、カリキュラムを早期に終了させている中高一貫校の受験生を薙ぎ倒さなければ、公立高校から現役では合格は難しい。
そんな当たり前のことが、見事に一覧表の紙面で確認できた。
感じたこと2:E判定でも合格するしA判定でも落ちる
判定はあくまでも判定にすぎないということを感じさせた。
E判定やD判定の子が合格していて、A判定やB判定の子が落ちているのよ!
出身高校はみんな名門。
私立なら開成、麻布、浅野、西大和、渋幕etcだし、公立なら浦和、横浜翠嵐、都立西etc。
書き切れないくらい多くの有名な学校。
受験者一覧表では高校名という「ブランド」、「高校入学時の偏差値」という色眼鏡で見がちだけれど、大学入試までは入学から3年も経っているわけで、そりゃ参考にはなるけど、参考にしかならないわな。
東大入試は受験者一人ひとりの実力による勝負である。
あくまで最後に受けた模試の問題での偏差値と判定であって、本番一発勝負だからこそA判定でも油断は禁物だし、慢心はしてはならない。
直前までに油断せず、どこまで自分を追い込んでストイックに対策を継続出来たかが分かれ目じゃないかな。
勉強に没頭できるかどうか
東大だけに限らず、模試でE判定でも第一志望校に合格するヤツには普段の学習の様子に共通点がある気がする。
だからこそ講師は、担当する子が「その状態」に近づけるようにしているのかもしれない。
「その状態」というものを頑張ってわかりやすい言葉にしてみよう!
=勉強に没頭できる/している状態
=進学を自分事と捉え、受験勉強に当事者意識がある状態
=現状に適度な危機感を持ち、克服のために逆算して学習計画をしている状態
かな~。
月並みな言葉だと、「毎日机に向かう習慣」などと言い換えができそう。
「継続は力なり」とはよく言ったもので、ブログだろうが勉強だろうが恋愛だろうが、継続することはもの凄く難しいし、努力なしでは継続できない。
ここぞという場面では当然努力し、何でもない普段の日常でも努力を続け、誘惑が多くても負けず、苦しくても当たり前のように勉強するという高い水準の維持が、志望校合格に肝要であるはず。
「当事者意識」も大事かも。
「親が言っているし、なんとなく国公立目指します」系の子は、自分のために頑張る意識が低いから、部活や学校行事にのめり込みすぎてしまうキライがある*2。
高校生は大人と子どもの境界線上の存在だから、当事者意識を養いつつ自分のために楽しみながら勉強に没頭できるようにシフトして成長したいね。