ブログで追っている残りが「やが君」と「青ブタ」なので、この記事で2018年秋アニメは一段落。
「風強」は更新され次第。
「やがて君になる」第13話『終着駅まで/灯台』
演出に拘っていたり、伏線を張り巡らせたりしているアニメは良作の傾向がある。
それは作品自体が面白くなるからというのもあるが、私のような視聴者が細かい「きっかけ」について考察できるからだ。
そんな土壌があると世界観にハマる人が出てきて、そのコンテンツは繁栄する。
やが君もそんな仕掛けが鏤(ちりば)められていて、自分で視聴するだけでなく他の人の考察や感想も観るという、二重の意味で楽しい13週だった。
気になるやが君の考察ブログを閲覧してはいるが、そういう意味でニコニコ動画にて匿名で逐一登場する花言葉のコメントさんには、作品により一層没頭するきっかけをくれて本当に感謝している。
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生徒会劇までやらないのかーい!2期希望!
こまかい描写については、挙げるとキリがない。
例えば、
姉を演じきらなきゃいけない。生徒会劇が終わったら...不安な燈子の、半分影がかかった顔が、
侑から連絡きたらコレだもん。不安の影が消えている!
こーゆーのが随所に設定されているし、その描写がいちいち見入るれべるの美しさだもんで。
あとは水族館の水槽の作画も恐ろしい気合いを感じたなぁ。是非見られたし。
「やが君」は光を用いたメタファーが終始秀逸だと思う。
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最後Cパートの乗り換えシーンについては、私がとらえた内容に近い文章が纏められていたので、こちらのブログを引用させていただく。
光のメタファーはここでも用いられているはずだと私は思う。
終着駅までの「乗り換え」は、結末驀地の転換を意味する。
その結末が示すものは、「やが君」レベルになると1つだけであるはずがない。
物語の落ち着く先で、登場人物全員がハッピーエンドになることは、あるのか?ないのか?
そしてこの「光」は、誰にとっての希望なだろうかね。
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「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」#13『明けない夜の夜明け』
続きは映画で...ってことですかい...? これは映画を観ざるをえないじゃないか!
歌詞職人がOPもEDも参上しており、ニコニコで観る最終話の雰囲気は温かい。
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さて、花楓の記憶が戻ったと同時にかえでが消えてしまう。
咲太は精神的に追い詰められて号泣し、疲弊してしまう。
そんなときに拠り所となったのが牧ノ原さん。
ひらがなの「かえで」が残したノートを音読して、咲太の今までの努力を認識させる。
内容をきくと、「かえで」は咲太がこうなることを先読みしていたのだね。
何も出来なかったからまた咲太後悔するだろう。そんなことさせまいと、自分なりに励まそうと、咲太の努力の証としてノートに「目標」を作った。
かえでは、恙(つつが)なく自分が消えるための準備をしていたのだ。
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一晩明けて麻衣と咲太の電話。麻衣は、無理して取り繕う咲太を電話越しで察する。
そして麻衣は咲太のもとに駆けつけるが...
ここはなぁ~一番支えが必要な時期に支えになれなかった麻衣の自責の念と、それ以外の若干(ホントの若干)の感情が合わさった恋人ならではのすれ違いがイイね。
お互いにお互いのためなら行動力を発揮するのを厭わない。
良い関係じゃないか。育まれているのがわかる。
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花楓はかえでの残したノートを赤面しながら見ている。
咲太に諸々恐くないかと訊かれて、「私は独りじゃないもん」と答えた。
「独りじゃない」には色々含まれていて、寄り添ってくれる咲太の存在や、ノートを残した「かえで」の意志がある。
「かえで」が消えてしまっても、咲太が「花楓」とは違う「かえで」と過ごした時間は無駄にはならず、「かえで」の意志は繋がった。
非常に前向きな終わり方だ。
ブログを書いている者として、やはり文字という形に残しておくことには意味があると思う。
少なくとも「かえで」の計らいが報われるのは心が温かくなる終わり方だった。
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で、牧ノ原翔子の件はモヤモヤしたままだけど、最後の予告のようなカットを見る限りきっと映画で明らかになるのだろうなぁ...
まとめ
いつもは10作品弱を1ページにして圧縮&削除して纏めている分、今回の13話は多めに書いてしまった。
蓋をあけてみたら豊作な2018年秋で、本当に毎週楽しみにしていたので、ちょっと寂しさが残る。
それでも意味深に2期を匂わせるモノや、「青ブタ」のように映画へ持ち越すモノもあるし、当然2019年冬アニメも待っている。
今期も、良い作品との出会いをありがとう。