未完結ブログ

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【随筆】とある学生二人による会話より

帰宅途中、私の後ろの男子高校生*1二人による何気ない会話について。

会話の内容について私にも思い当たる節があったため、ここに記しておきたかったので。

二人は、“勉強のやる気”について話していた。

耳にしていた限りでは、ゲームやアニメ、漫画、下世話な話等々はしておらず、容貌からも真面目で誠実そうな雰囲気を醸し出していた。

普段はそんな話題にも及んでいるのかもしれないが、時期が時期だったので受験や期末試験関係を意識した、励まし合いや互いの近況報告がその雰囲気の醸成源だったのかもしれない。

具体的には、「時間がないときは勉強やる気モードなのだが、時間に余裕が出てくるとやる気がなくなるから困る」ようた。

なるほど確かに、タイトなスケジュールをこなしているときはその流れに乗り、やるべきことの一つとして勉強モードに入りやすい。

学習時間を確保しなければマズいという意識もはたらくし。

逆に時間にゆとりがあるときは、焦る必要性があまり感じられず、本腰が入るまで苦労してしまう。

「ああー、自分も凄く共感できるなあ…」と思ってしまう。

だって心当たりがあるんだもん。

特に彼らは、「その勉強の空き時間にインターネットをついつい覗いてしまう」らしいのだ。

今の時代はスマホやPCが身の回りにあり、インターネット世界への誘惑が氾濫している状況だ。

私も少し油断すると、YouTubeニコニコ動画をつい出来心で覗いてしまい、関連動画をつい出来心でクリックしてしまうことがある。

生放送系やその録画なんかに手を出してしまうと、1時間や2時間はあっという間に溶けてなくなってしまっている。

心底、学生時代に私がインターネットの蠱惑に拐かされず、没頭せずに済んでよかったと思う。

魅力ではなくあえて蠱惑ということばを用いたように、「暇つぶしのインターネット」には魔力がある。

その時間が毒にも薬にもならない時間となって、長い人生のうちの一部分を消費してしまうと考えると、後悔の念が湧き上がりそうだ。

しかし一方で、ネタや作品を探しているときのワクワク感と、閲覧中の自身の仰々しくない程度の自然な喜怒哀楽(例えば、声に出すほどではない「…フッ…」という笑いなど)を容易にもたらしてくれるため、暇つぶしにはうってつけだ。

読書や映画なんかよりも敷居が低く、簡単に手を伸ばすこともできる。

それは勉強を主としていてお金の自由度が少ない学生にとって、面倒くさくなくお金もあまりかからないし、勉強から安易に距離を置ける場になりやすい。

たまたま閲覧したものが自分のツボにドンピシャなもので、特にそれが「勉強をしなければいけないのにみているという背徳感」と合わさると、依存する対象となり得てしまう。

そんな蠱惑を私は安易に否定したりはしないが、自身のやるべきこと・やりたいことと考量する必要はある。

私の場合インターネットで暇をつぶそうと思ったら、お金を支払う感覚と似ていて、「自分の時間をそこに支払おう」と意識・確認してから、堂々とネットサーフィンをしている。

ただ惰性で暇つぶしをしてしまうときよりも、時間を浪費してしまったという類の後悔が薄れて、意識確認による決意・覚悟があるため背徳感も抱きにくくなるのでオススメ。

*1:細かいことですが高校生は「生徒」ですね。このブログタイトルの「学生」というのは大学生等を厳密に指しているのではなく、日常使いの広義の学生として使用しています。